レーザー治療
歯医者で使われるレーザー治療についてご説明します。
レーザー治療とは

レーザーはとても強いエネルギーをもつ光です。太陽の光や照明器具の光と違って拡散しないのでエネルギーを一点に集中することができます。
レーザーというと何となく危険そうなイメージがあるかもしれませんが心配は無用で、身近な物としてはTVリモコンやCDプレーヤーなどで使用されています。
またレーザーの利用は歯科をはじめ外科、形成外科、耳鼻科、眼科、皮膚科、産婦人科など多くの医療分野でも使われています。
当院では下記のレーザー機器を導入しています。
- 「アルゴンガスレーザー アラーゴ(米国 プレミア社)」
- 「エルビウムヤグレーザー デントライト(日本 HOYA社)」
アルゴンガスレーザーは主にホワイトニングなど審美歯科の分野で利用されています。発熱がなく安全なので小児歯科で使用することもあります。
エルビウムレーザーは歯周病や親知らずの腫れや、口内炎のような柔らかい組織の治療に効果的です。さらに大きな特徴として虫歯治療に使用できることです。これにより従来のドリルを使った治療方法の様に嫌な音や振動がないため小児や高齢者の虫歯治療で威力を発揮します。

レーザー治療の使用例
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虫歯治療
虫歯菌に感染しているところだけを取り除き、健全な部分をできるだけ残すことが可能です。多くの場合は麻酔が必要ありません。また、レーザー照射で歯質を強化し、虫歯予防することも可能です。 -
歯周病治療
歯周病の原因となる歯石をレーザー照射で崩壊して除去することが可能です。また、歯周病菌を殺菌、消毒することによって歯周病の治りを早くします。 -
口内炎・口角炎治療
痛みで生活に支障がでる口内炎や口角炎も1~2回のレーザー照射でほとんど完治します。 -
歯茎の黒ずみ治療
メラニン色素による歯茎の黒ずみも1~2回のレーザー照射で綺麗にすることができます。 -
歯のホワイトニング治療
見た目を悪くする歯の黄ばみもレーザーホワイトニングで今までよりも白い歯にできます。
レーザー治療の効果
レーザー治療で期待できる効果について詳しくご説明しましょう。

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黄ばんだ歯を白くする
従来なら歯を白くするためには歯を削ったり神経を抜いたりしなければなりませんでした。しかし、レーザーホワイトニングなら歯の表面に専用薬剤を塗ってからレーザーを当てるだけで痛みをともなわずに白い歯に近づけます。 -
虫歯治療の痛みが軽くなる
従来のドリルを使った治療方法と違い、耳障りな音や振動が無く、虫歯の状態によっては痛みはほとんど感じません。そのため、小さなお子様や高齢者の方、妊娠されている方の虫歯治療で威力を発揮します。ただし、虫歯の進行度によっては使用できなかったり、従来の治療と組み合わせることもあります。また、虫歯の状態によってはドリルほどではありませんが少し痛みを感じることもあります。 -
歯周病が早く治る
歯周病が急発すると歯茎が腫れて膿をもち痛む時があります。この様な酷い症状の時にレーザーを歯肉に当てると膿の排出を促進できます。また、悪くなった歯肉組織や歯石をレーザーで取り除くこともできますので歯周病治療にレーザーを併用することで治りを早めることが可能です。 -
歯茎の腫れがひく
不規則な生活などが原因で、親知らずなどの歯茎が急性の炎症を起こすことがあります。歯茎が腫れて痛みがあると大変です。この様な時にレーザー治療をすると治りが早くなり、治療後の痛みも少なくなります。 -
口内炎を治せる
口内炎はレーザー治療で治すことができます。口内炎ができると痛みに悩まされ、酷い場合は食事も満足にできません。レーザー治療ならほとんどの場合レーザー治療を1~2回するだけで完治します。
エルビウムヤグレーザー「Dentlite」

エルビウムヤグレーザー(Er:YAGレーザー)は生体の表面にのみ反応する人に優しいレーザーです。
また、CO2レーザーやNd-YAGレーザーと比較すると「炭化しない、クラックが起こらない、深部への影響が少ない、熱の発生が微少、ほとんどの場合で麻酔が不要」というメリットがあります。
また、波長が2.94μmで非常に水に吸収されやすいエルビウムヤグレーザーの特性を最大限に活かし、安全かつ効率的に歯科治療を目指して開発されたのが「Dentlite」です。主な特長は...
- 従来のタービンなどに比べ、切削音や振動が微少なので患者様の不安やストレスを大幅に減少できます。
- 水を噴霧しながらレーザー照射することでエナメル質表面のクラックを最小限に抑えることができます。
- 周囲組織への熱ダメージが極めて少ないので低侵襲治療を可能にします。
- 軟組織・硬組織を問わず幅広い治療に対応できます。